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ある土曜日の朝≪34≫

2010/07/15 22:48

 

 首筋が汗ばみ、だから着ているものが少しジトッとしている不快感に気付き、目を覚ます。カーテン越しにもかなり陽射しの強いことが分かるほどで、あらかじめ目を細めながら警戒し、けれども思い切って、一気にカーテンを引いてみる。左前方、いわゆる「10時の方向」よりの直撃弾に遭い、片目はほぼ瞑った状態である。

 

 しかしひるまず、果敢に窓を開けると、ついに…というべきか、「12時の方向」、即ちほぼ真正面より放たれる甲高き音一つ…蝉の声である。一番のりを誇るがごとくに鳴く蝉君の周りにはきっと、「あいつ早ぇーよ!!」などと呟きつつタイミングを見計らって身をひそめるさなぎが、わんさと居るのだろう。

 

 強烈な陽射しと蝉の声を一挙に浴びて実際より多分2割増し程度の暑さを感じ、さらにベタついた気のする甚平の前紐を乱暴に解きながら、階段を下る。

 

 かいた汗の分だけ渇いた喉。1杯目の野菜ジュースは冷蔵庫の前で一気に飲み干し、2杯目を注いでこれはリビングへと運ぶ。我が家のソファーは、それ自体に座るのではなく、単に背もたれとしてそこに置いてある。ソファー前の地べたにドッカと座るのが毎朝の決まった所作であり、それが土曜日だからと言って変わることはない。

 

 一応点けるテレビは、たとえば、最後方から追い上げたリレー走者の「Wカップ」がほぼ全員を追い抜いてスタンドを最高潮に導く中、アンカーのバトンゾーンでは、あまり期待出来なさそうな「参院選」がとりあえずテンションだけ上げてそわそわとバトンを待っているような…要するにこの二つが、巷を席巻する週末になりそうだ。

 

 「しつこい!!」と言われそうなのでパンを食った件は省くとして、今朝は、家人により職場まで送ってもらうことになっている。金曜の夜、街中で飲んだ場合、私の車は職場で一泊することになっており、彼を迎えに行かなければならない。

 

私はほとんどFMを聴かないが、家人の車中はこれであることが多い。「このDJの人って、普段からずっとこんなテンションで話しているのだろうか…まるで蝉だな」などと考えつつ、今度は正面に位置する陽射しに向かいハンドルを操る。

 

ラジオのバンドを「変える」と怒られそうなので、せめてさりげなく、ボリュームを絞る。ささやかながらまさに、Quiet Riotなのである。”So you think I got an evil mind, I’ll tell you honey…~♪

 

給油のために立ち寄ったガソリンスタンドで、うなじを焼く陽の強さを覚え、「夏は来ぬ」…と心の中で気取ってはみたが、そういえばあの唄の、歌詞の意味を正確に知っている人って居るのだろうか。

 

書いたのは鈴鹿の人だと云うから、家人に訊けばもしや…なわけないか。

 

カテゴリ: その他  > 日記    フォルダ: 日々の雑感

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